本プログラムは、

構造エネルギー工学学位プログラムリスク・レジリエンス工学学位プログラム

において実施しています。

NEWS

人間力をコアとしたリスク・レジリエンス学に基づく原子力規制人材の育成プログラムWEBサイトを公開しました。

原子力規制人材育成事業とは

原子力規制委員会は、原子力利用における安全の確保が常に世界最高水準で達成されるように、厳格かつ質の高い原子力規制に全力で取り組んでいますが、今後も原子力規制を着実に実施していくためには、原子力規制委員会の事務局である原子力規制庁職員のみならず、広く原子力安全及び原子力規制に必要な知見を有する人材を育成・確保していくことが重要となっています。

「原子力規制人材育成事業」は、こうした状況を踏まえ、国内の大学等における原子力規制に関わる人材を効果的・効率的・戦略的に育成する事業を支援することにより、原子力規制分野の教育研究を底上げし、原子力規制に関わる人材の裾野を広げるとともに、将来的に原子力規制を牽引する人材を育成することを目的とした事業です。

人間力をコアとしたリスク・レジリエンス学に基づく原子力規制人材の育成プログラムは、本学システム情報工学研究群の特色・強みを生かした独自の構想が評価され、2020年度に採択された教育プログラムです。

原子力規制委員会

プログラム概要

基本的な考え方

本プログラムは、「レジリエンス原子力社会(=原子力を安全・安心に用いた持続可能でレジリエントな社会)は人間力を兼ね備えた原子力規制人材によってのみ達成可能であり、これが原子力技術に関するイノベーションの創出に繋がる」という考えに基づいています。

レジリエンス原子力社会の実現のためには、「危うさの迅速かつ正確な把握」「損害を最小にする沈着冷静な判断」「機能回復に向けた協調性のある合理的な対応」の3要素が要求されます。この3要素は、人間力の構成要素である「知的能力的要素」「自己制御的要素」「社会・対人関係力的要素」に対応しています。そのため、本事業で対象とするリスク・レジリエンス学は人間力をも同時に涵養する学問と言うことができます。

本プログラムでは、リスク・レジリエンス学(R²学)に関する学際的な技術や知見と高度な技能・実践力のみならず、人間力をも身に付け、原子力による現実社会の問題を見据えて、社会で活躍することのできる原子力規制人材を、産学官連携協働の下で育成します。

人材養成目的

本プログラムでは、産学官連携協働の下で学際的なリスク・レジリエンス学に関する高度な技術・知見・技能・実践力を身に付けた、以下の人材の養成を目的としています。

  • ① 地震・津波のメカニズムを記述する固体力学・流体力学等の自然科学や耐震工学・都市リスク等の減災・防災に関する理工学の技術や知見を、原子力規制をはじめとする、原子力を安全安心に用いた持続可能でレジリエントな社会(レジリエンス原子力社会)の基盤策定に活かすことのできる人材
  • ② リスクコミュニケーションや災害情報学・事業継続管理等の社会科学を含む学際的な技術や知見を、レジリエンス原子力社会構築の実現に活かすことのできる人材

これらの人材養成目的を達成するため、本プログラムに教育課程「レジリエンス原子力コース」を設け、リスク・レジリエンス学に関する学際的な技術や知見と高度な技能・実践力のみならず、人間力をも身に付け、原子力による現実社会の問題を見据えて、社会で活躍することのできる原子力規制人材を、産学官連携協働の下で育成します。

履修対象者と実施体制

本プログラムは、システム情報工学研究群の構造エネルギー工学学位プログラム及びリスク・レジリエンス工学学位プログラムの博士前期課程(修士)及び博士後期課程(博士)の学生を対象とし、両学位プログラムとリスク・レジリエンス工学学位プログラムを実質的に運営しているレジリエンス研究教育推進コンソーシアムの3組織が中心となった、産学官連携協働体制による教育を行います。

キャリアパス

本プログラムの教育課程修了者のキャリアパスとしては、原子力規制関係に限らず、エネルギー関連の幅広い企業等での活躍が期待されます。

  • 電力会社・インフラ事業者をはじめとした民間企業
  • 原子力規制・防災関係をはじめとした研究機関
  • 原子力規制・エネルギー関係をはじめとした官公庁

カリキュラム

開設科目

開設科目は、以下の科目群により構成されています。

  • カリキュラムの中心に位置する コア科目
  • 工学のみならずリスク・レジリエンス学の学際的視野を涵養する 俯瞰力養成科目
  • 原子力規制人材の育成に必要な工学的専門分野である 専門科目 専門科目は「基盤」、「環境・エネルギー全般」、「原子力」、「地震・津波」、「リスクコミュニケーション」、「防災・減災」の分野で構成

本プログラムで涵養するコンピテンス(学位授与時に学生が備えているべき知識・能力等)は、「知の創成・活用力」「マネジメント能力」「コミュニケーション能力」「リーダーシップ・チームワーク力」「国際性」「研究力」「専門知識」「倫理観」であり、授業科目の全てはそのコンピテンスのいずれか、または複数に関連しています。原子力関連の専門科目はこれらのコンピテンスのうち、主として「専門力」に位置づけられます。さらに、そのコンピテンスの全てに、人間力を構成する「知的能力的要素」「社会・対人関係力的要素」「自己制御的要素」が関連し、それぞれのコンピテンスによって人間力構成要素の関わりの比重が変わります。学生は授業科目を組み合わせることにより、それぞれのコンピテンスと人間力構成要素を涵養することができます。また、1単位を100として設定されたこれらの比重は達成度ポイントとして、学生の達成度の重要な指標となります。

コア科目

カリキュラムの中心に位置する科目で両学位プログラムの特別演習/研究科目。
本プログラム履修生は自身が所属する学位プログラムの科目を履修します。

リスク・レジリエンス工学学位プログラムの学生

博士前期課程の学生
  • リスク・レジリエンス工学修士特別演習I/II
  • リスク・レジリエンス工学修士特別研究I/II
博士後期課程の学生
  • リスク・レジリエンス工学博士特別演習
  • リスク・レジリエンス工学博士特別研究

構造エネルギー工学学位プログラムの学生

博士前期課程の学生
  • 構造エネルギー工学前期特別演習I/II
  • 構造エネルギー工学前期特別研究I/II
博士後期課程の学生
  • 構造エネルギー工学後期特別演習
  • 構造エネルギー工学後期特別研究

俯瞰力養成科目

工学のみならずリスク・レジリエンス学の学際的視野を涵養する科目。

科目名 単位数 備考
インターンシップ 1.0 構造エネルギー工学学位プログラム学生対象
リスク・レジリエンス工学概論 1.0
リスク・レジリエンス工学基礎 1.0
リスク・レジリエンス工学グループPBL演習 3.0 リスク・レジリエンス工学学位プログラム(前期)学生対象
リスク・レジリエンス工学博士PBL演習 2.0 リスク・レジリエンス工学学位プログラム(後期)学生対象

リスク・レジリエンス工学修士インターンシップA

リスク・レジリエンス工学博士インターンシップA

1.0 リスク・レジリエンス工学学位プログラム学生対象

リスク・レジリエンス工学修士インターンシップB

リスク・レジリエンス工学博士インターンシップB

2.0 リスク・レジリエンス工学学位プログラム学生対象
再生可能エネルギー工学 2.0
大学院共通科目 対象科目はこちら

専門科目

原子力規制人材の育成に必要な工学的専門分野の科目。

基盤

科目名 単位数
固体力学特論 2.0
流体力学特論1 2.0
流体力学特論2 2.0
構造力学特論 2.0
振動学特論 2.0
信頼性工学特論 2.0
数理モデル解析特論 2.0
地盤工学特論 2.0
計算力学特論 2.0
ソフトコンピューティング基礎論 2.0
セキュリティ論考特論 1.0
サイバーセキュリティ特論 2.0
ヒューマンファクター特論 1.0

環境・エネルギー全般

科目名 単位数
エネルギーシステム原論 2.0
数理環境工学特論 2.0
プロセスシステムリスク特論 2.0

原子力

科目名 単位数
原子炉構造設計 2.0
熱流体計測工学特別演習 2.0
混相流工学 2.0
原子力安全特論 1.0
システム信頼性解析演習 1.0

地震・津波

科目名 単位数
複合構造特論 2.0
耐震工学特論 2.0
構造・固体CAE特別演習 2.0
災害リスク・レジリエンス論 2.0

リスクコミュニケーション

科目名 単位数
リスクコミュニケーション 2.0
レジリエンス社会へ向けての事業継続管理 2.0
メディアリスクコミュニケーション概論 1.0

防災・減災

科目名 単位数
災害情報学 2.0
都市リスクマネジメント論 2.0

履修方法・修了要件

履修方法

事前申請は不要です。下記「修了に必要な単位数等」に記載された要件を満たすことで、本プログラムの教育課程(コース)の修了認定を受けることができます。

修了に必要な単位数等

本プログラムの教育課程(コース)を修了するためには、それぞれの学位プログラムの修了要件に加えて次の全ての条件を満たした上で、学位論文の審査及び最終試験に合格する必要があります。なお、達成度評価は最終試験の一部と位置付け実施されます。※所属学位プログラムの修了に必要な単位として修得した単位が、本プログラムの修了要件にも該当する場合、双方にカウントします。

  • 俯瞰力養成科目・・・2単位以上
  • 専門科目・・・6単位以上 ※「原子力」または「リスクコミュニケーション」から2単位以上修得すること。 ※「原子力安全特論(1単位)」の単位を必ず含むこと。

修了認定証の交付

本プログラムの教育課程修了者には、「原子力規制人材育成事業教育課程修了認定証」を発行します。

履修モデル

履修の流れ

本プログラムの「レジリエンス原子力コース」履修の一例として、それぞれの人材養成目的に対応する履修モデルを紹介します。また、以下の科目履修に加えて、達成度評価を行います。

人材養成目的①

地震・津波のメカニズムを記述する固体力学・流体力学等の自然科学や耐震工学・都市リスク等の減災・防災に関する理工学の技術や知見を、原子力規制をはじめとする、原子力を安全安心に用いた持続可能でレジリエントな社会(レジリエンス原子力社会)の基盤策定に活かすことのできる人材(主に構造エネルギー工学学位プログラムの学生を想定)

博士前期課程 (修士)

1年次・2年次
構造エネルギー工学前期特別演習I 構造エネルギー工学前期特別研究I
構造エネルギー工学前期特別演習II 構造エネルギー工学前期特別研究II
原子力安全特論 原子炉構造設計
再生可能エネルギー工学 修士論文

(以下、構造エネルギー工学学位プログラム内の履修分野に応じて)

  • 構造エネルギー工学学位プログラムコア科目 固体力学特論、流体力学特論1、流体力学特論2、構造力学特論、振動学特論、エネルギーシステム原論
  • 構造エネルギー工学学位プログラム準コア科目 信頼性工学特論、計算力学特論
  • 構造エネルギー工学学位プログラム先端応用科目 地盤工学特論、混相流工学、複合構造特論、耐震工学特論、災害情報学
  • 構造エネルギー工学学位プログラムPBL科目 構造・固体CAE特別演習、熱流体計測工学特別演習

博士後期課程 (博士)

1年次・2年次・3年次
構造エネルギー工学後期特別演習 構造エネルギー工学後期特別研究
原子力安全特論 原子炉構造設計
再生可能エネルギー工学 博士論文

(以下、構造エネルギー工学学位プログラム内の履修分野に応じて)

構造・固体CAE特別演習、熱流体計測工学特別演習

人材養成目的②

リスクコミュニケーションや災害情報学・事業継続管理等の社会科学を含む学際的な技術や知見を、レジリエンス原子力社会構築の実現に活かすことのできる人材(主にリスク・レジリエンス工学学位プログラムの学生を想定)

博士前期課程 (修士)

1年次・2年次
リスク・レジリエンス修士特別演習I リスク・レジリエンス修士特別研究I
リスク・レジリエンス修士特別演習II リスク・レジリエンス修士特別研究II
リスク・レジリエンス工学概論 リスク・レジリエンス工学グループPBL演習
リスク・レジリエンス工学基礎 リスク・レジリエンス工学修士インターンシップA
原子力安全特論 リスク・レジリエンス工学修士インターンシップB
メディアリスクコミュニケーション概論 修士論文

(以下、リスク・レジリエンス工学学位プログラム内の履修分野に応じて)

エネルギーシステム原論、数理環境工学特論、プロセスシステムリスク特論、耐震工学特論

システム信頼性解析演習、ソフトコンピューティング基礎論、セキュリティ論考特論

ヒューマンファクター特論、サイバーセキュリティ特論、災害情報学

リスクコミュニケーション、レジリエンス社会へ向けての事業継続管理

災害リスク・レジリエンス論、都市リスクマネジメント論

博士後期課程 (博士)

1年次・2年次・3年次
リスク・レジリエンス博士特別演習 リスク・レジリエンス博士特別研究
リスク・レジリエンス工学博士PBL演習 リスク・レジリエンス工学博士インターンシップA
原子力安全特論 リスク・レジリエンス工学博士インターンシップB
メディアリスクコミュニケーション概論 博士論文

(以下、リスク・レジリエンス工学学位プログラム内の履修分野に応じて)

リスクコミュニケーション、レジリエンス社会へ向けての事業継続管理

人材養成目的②:履修モデル