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遠藤 靖典 筑波大学大学院 理工情報生命学術院 システム情報工学研究群長 |
21世紀の今日、人類は経験したことのない激動の時代へと足を踏み入れました。社会問題や経済活動はかつてないほど高度化・複雑化しています。そのような社会情勢に対応すべく、国連は2015年に世界が取り組むべき具体的行動指針として「持続可能な開発目標」(SDGs)を示し、日本政府は2016年にまとめた第5期科学技術基本計画のなかで、サイバー空間とフィジカル空間を融合させた「超スマート社会」(Society 5.0)を世界に先駆けて実現していくことを打ち出しています。
これらの、急激に変化し複数の領域を踏まえた課題解決が必要とされる現代社会のニーズに対応するため、本学は2020年4月に全大学院組織を学位プログラム制に移行しました。システム情報工学研究群は筑波大学大学院の6研究群の1つとして、「システム」「情報」「社会」が融合・複合する先端的な学際新領域における世界最先端の教育研究を推進していきます。
日本政府が目指す「超スマート社会」の実現と、産学官が協働して取り組む科学技術イノベーションを担う技術者の育成・確保は、本研究群がミッションとして掲げる理念と一致しており、本研究群への期待は一層高まっているといえるでしょう。特に、本研究群で実施している協働大学院方式は、筑波大学が世界に先駆けて取り組んでいる産学官協働の新たな教育研究システムとして着目されています。
広い視野と柔軟な思考力でリーダーシップを発揮しながら、複雑な問題を解決できる独創力・発想力を備えた、国際的に活躍できる人材の育成のために、本研究群では、提案型の教育研究プログラムを積極的に活用しながら大学院教育のさらなる充実を図ると同時に、開かれた大学院として意欲ある一般学生・社会人学生を国内外から広く受け入れ、世界を牽引できる人材の輩出に取り組んでまいります。