研究群
研究群紹介
2023年度研究群長表彰受賞者からのメッセージ
システム情報工学研究群(システム情報工学研究科)では、在学中、研究や課外活動で特に優れた成果を修めた学生に、研究群長(研究科長)表彰を行っています。このたび、2023年度研究群長表彰を受賞した学生のうち、以下の10名の方々に、システム情報工学研究群の受験・入学をお考えの皆様に向けて、メッセージを寄せていただきました。
・室岡 太一さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・加納 伸一さん(社会工学学位プログラム 博士後期課程修了)
・武田 芽依さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・田畑 尚哉さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・赤﨑 健太郎さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・Hao Guoqingさん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
・山際 裕介さん(情報理工学位プログラム 博士前期課程修了)
・Haytham Ashraf Abdelaal Aliさん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
・山根 広暉さん(知能機能システム学位プログラム 博士前期課程修了)
・新井 秀弥さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
室岡 太一さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
中学の社会科の授業で人口減少問題に触れ、「自分が老後になっても豊かに生活できるのだろうか」と暮らしに対する危機感を漠然と覚えていました.幼少期から日本地図に触れることが多かった私は,暮らしを支える都市に強い興味を持ち,高専に進学したのち筑波大に編入学しました.
学部・修士での研究活動を通じて市町村間の計画が不整合な現状を明らかにし,生活サービス施設をマネジメントする拠点の問題点を発見することに面白さを見出しています.
進学予定の博士課程では,これまでの研究で示した課題を解決する方法を提案する予定です.
みなさんも,筑波の社工で「自ら発見した問題に対し,データを使って解決することの楽しさ」を探ってみませんか?
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
加納 伸一さん(社会工学学位プログラム 博士後期課程修了)
私は、筑波大学の社会工学類に入学後、数理最適化という分野に興味を持ち、博士後期課程まで数理最適化に関する研究を行いました。この分野を知ったきっかけは数理最適化法と数理工学モデル化実習という授業で、それまでただの知識だった数学が社会で役立つ道具として使えることを知りました。私にとって、数理的思考で社会に貢献できる学問はとても魅力的でした。
大学院では自身の研究テーマである”対称錐計画問題”をより専門的に研究したいと考え社会工学専攻に進み、進学後は論文執筆、学会発表で国内や海外への出張、また、数理最適化を高校生に教える高大連携事業への参加、といった学部時代には経験しなかった貴重な体験をすることができました。
これらの学外に向けた活動経験や、そこで培われた能力は、就職活動でも非常に役立ったと感じています。
指導教員:吉瀬 章子 教授
所属研究室:吉瀬研究室
武田 芽依さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は大規模データを用いた歩行者における避難誘導支援に役立つような研究に携わりたいと考え,現在の研究室を選択しました.
サービス工学では産官学連携研究を必修としているため,企業や自治体などとコミュニケーションをとりながら,実社会の様々な問題解決に取り組んでいきます.
私自身の研究でも,共同研究先の企業に加え,複数の企業の方と対話をしながら現場のニーズや課題を把握し,実用的な解決策を提案することができました.
このような貴重な経験はサービス工学でしか得ることができないと思います.
皆様もぜひ,サービス工学学位プログラムで学びを深めてみてください!!
指導教員:大西 正輝 准教授
所属研究室:大西研究室
田畑 尚哉さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
高校生の頃から文系と理系のどちらにも興味があった私は,双方の知見を活かせる経営工学を学ぶため筑波大学に,さらに企業に対してより価値提供ができるサービス工学学位プログラムに進学しました.経済・経営・データサイエンスなど幅広い分野を学んだ上で,データ活用で躓く企業を助けるために汎用性と最適性を追求した市場分析手法や,プライバシー保護と分析可能性を両立する匿名化技術を開発しました.サービス工学は研究のみならず,最前線で活躍する方々の実務に特化した特別講義もあり,アカデミアとビジネスの両面で通用する高度な両利き人材を目指すことができる環境です. また,大学全体としては多様な学生や研究者がおり,異なる専門性を持つ方との議論から自身の研究がさらに深まることや,時には事業を起こす機会もあります.
文理・産官学の枠を超えて研究や社会実装に勤しみたい方,是非検討されてみてはいかがでしょうか.
指導教員:繁野 麻衣子 教授
所属研究室:繁野研究室
赤﨑 健太郎さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私はリスク・レジリエンス工学学位プログラムで、「非整数階微分」という演算を利用し、湖水中における放射性物質の挙動を長期的に再現する数理モデルを作成する研究を行いました。原発事故等で環境中に放出された放射性物質の動きをモデル化することで、将来の放射能濃度の予測や風評被害の防止などにつながります。
この学位プログラムでは工学の様々な分野における研究が行われており、授業や演習で他分野の研究内容に触れる機会が多いです。そのため、自分の研究内容について専門性を高めながらも、広い視野を持って学び、研究を進めることができます。幅広い分野の研究が行われている本学で、自分のやりたいことができる研究室を見つけることができるのではないでしょうか。
指導教員:羽田野 祐子 教授
所属研究室:羽田野研究室
Hao Guoqingさん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
私は情報理工学位プログラムのコンピュータビジョン研究室に所属し,深層学習を用いた写実的な画像編集フレームワークの開発に取り組んできました.この研究テーマを選んだ理由は,最先端の技術を活用して社会的な課題を解決することに興味を持っているからです.コンピュータビジョン研究室を選んだのは,先端的な研究が盛んに行われていると感じたからです.実際に研究活動を通じて,専門的な知識だけでなく,一人の研究者として何が必要かも学ぶことができました.筑波大学は,様々な技術とアイデアが交流する創造的な場であり,学生への支援体制も充実しています.経済的支援から学術的な指導に至るまで,研究者として,さらに個人としての成長を全面的にサポートしてくれます.筑波大学への進学により,自分の研究分野へ深く没頭するだけでなく,多様な分野との出会いから新たな興味を見つけ出すことも可能になります.
指導教員:福井 和広 教授
所属研究室:コンピュータビジョン研究室
山際 裕介さん(情報理工学位プログラム 博士前期課程修了)
情報理工学位プログラムに進学した理由は、卒業研究で興味を深めた「自己組織化マップのFPGA実装」に関する研究を続けられること、そして卒業された先輩方の輝かしい進路に惹かれたことです。研究室は授業などでお世話になった安永教授の人柄や研究に対する思いに強く影響されて選びましたが、大変親身になって私の研究を見てくださり深く感謝しています。研究は、何度でも再構成が可能なデジタル回路であるFPGAに未知の可能性を感じてテーマを決定し、ハードウェアを触る楽しさを感じながら3年間の研究生活を過ごすことができました。実装したニューラルネットワークの回路を応用して、ツイートの分類を高速に行うアプリケーションも提案しましたが、初めて期待通りに動いた瞬間の感動は忘れられません。入学をご検討されている皆さんも、本学でワクワクを味わえる研究を必ず見つけられると思います。
指導教員:安永 守利 教授
所属研究室:集積システム研究室
Haytham Ashraf Abdelaal Aliさん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
Dear Current and Prospective Graduate Students,
As a recent graduate from the Image Science Lab at Tsukuba University, I wanted to take a moment to share with you my experiences and insights into life at Tsukuba and the incredible opportunities available within our department.
First and foremost, I must emphasize the enriching academic environment that Tsukuba University provides. Also, the dynamic platform for cutting-edge research in computer science at the Image Science Lab, specifically focusing on medical image. From developing advanced algorithms for image recognition to exploring the applications of artificial intelligence in medical imaging.
To prospective graduate students considering Tsukuba University, I wholeheartedly encourage you to seize the opportunity to join our esteemed institution. The resources and mentorship available here will undoubtedly propel your academic and research endeavors to new heights, while the welcoming atmosphere of Tsukuba City ensures a fulfilling and enriching experience both inside and outside the laboratory.
In conclusion, whether you are embarking on your graduate journey or contemplating your next academic pursuit, I urge you to consider Tsukuba University as your academic home.
指導教員:工藤 博幸 教授
所属研究室:イメージサイエンス研究室
山根 広暉さん(知能機能システム学位プログラム 博士前期課程修了)
知能機能システム学位プログラム博士前期課程を卒業した山根広暉です。私は大学入学前は東京高専に所属し、授業や課外活動のロボコンなどで情報工学や機械設計などを学びました。これらのスキルを活かした研究をしたいと考え、筑波大学工学システム学類に3年次編入、その後大学院に進学しました。
研究室では、マニピュレータに柔軟な動作を行わせる力制御と機械学習を組み合わせることで、従来では困難であった複雑な動作を実現する研究を行いました。高価なマニピュレータや機械学習用サーバ、高精度な3Dプリンタなど、個人では用意できないような恵まれた設備を使った研究を行うことができ、成果を論文誌に公開することができました。論文誌への投稿を通して、技術だけでなく、研究とは何か、成果が研究として認められるためには何が必要なのかといったことを多く学ぶことができたと思います。
また、研究以外では、食品工場のロボット化に取り組む筑波大学発ベンチャーで開発に関わったことは、非常に大きな経験になったと思います。筑波大学は起業支援が盛んで、実際に起業した人が少なからずいるというのは大きな刺激になりました。
今後は博士後期課程に進学し、研究をさらに突き詰めていきたいと考えています。
指導教員:境野 翔 准教授
所属研究室:モーションコントロール研究室
新井 秀弥さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は工学に興味を持っていましたが、将来やりたいことは明確に決まっていなかったので、幅広く工学を学べる筑波大学の工学システム学類に進学を決めました。講義では機械を扱う上で不可欠な力学や電気電子系、プログラミングなど様々な学問に触れることができました。そして、研究室では流体力学分野である「気泡を含む水流中を伝わる音波」に関する理論解析を行い、学会発表や論文の執筆など非常に充実した研究生活を送ることができました。筑波大学では、親身にご指導して下さる先生方や意欲あふれる学友たちに恵まれ、自身が成長できる環境が整っていると感じます。是非、本学・本研究群への入学を検討してみてください。