研究群
研究群紹介
2022年度研究群長表彰受賞者からのメッセージ
システム情報工学研究群(システム情報工学研究科)では、在学中、研究や課外活動で特に優れた成果を修めた学生に、研究群長(研究科長)表彰を行っています。このたび、2022年度研究群長表彰を受賞した学生のうち、以下の13名の方々に、システム情報工学研究群の受験・入学をお考えの皆様に向けて、メッセージを寄せていただきました。
・安藤 慎悟さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・武田 陸さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・一井 直人さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・川辺 怜さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・芳賀 慎也さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・雨坂 宇宙さん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
・礒本 俊弥さん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
・中川 恒二さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
・樋口 永祐さん(知能機能システム学位プログラム 博士前期課程修了)
・王 瑞祥さん(構造エネルギー工学専攻 博士後期課程修了)
・SYLL AMADOU SAKHIRさん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士後期課程修了)
・加賀見 俊介さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・川目 拓磨さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
安藤 慎悟さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私たちの日常を取り巻く生活や環境に対し、様々なデータより実態を紐解きながら政策を考えることに対して関心を持ち、筑波大学の社会工学という道に進みました。自分事として課題を認識することができ、それを数字から理解していくことに楽しさを感じます。そうしたデータ分析のみならず、実際に地域へ足を運んだり行政の方々と連携したりする実習があることも本プログラムの魅力です。そうした現場を目にすることを通じ、各魅力ある地域をどのようにして今後維持していけばよいのか、という視点に興味を持ち「関係人口」を研究テーマに取り組みました。また、教育熱心かつ都市計画の中でも様々な専門性をお持ちの先生方と真摯に社会課題に向き合い誠実な学生が多いこのプログラムで、ぜひ学んでみてはいかがでしょうか。
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
武田 陸さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は免許返納を機に生活が不自由になった祖母のような交通弱者を救うまちづくりを学びたいと考えて、学類時代から社会工学類で都市計画について学んでいました。さらに専門性を身に付けて、都市をより良くする仕事をしたいと考え、他の大学院に比べ都市計画を専門とする先生が多く在籍し、様々な観点からの授業や研究指導を受けることができる社会工学学位プログラムに進学しました。社会工学学位プログラムでは座学に加え、グループワークやワークショップを行う授業が多く存在するため、都市計画の専門家を目指す上で必要な経験を不足なく積むことができました。また、ディベロッパー、ゼネコン、建設コンサルなど都市計画分野に携わる卒業生とつながることができるのも大きな利点でした。都市計画、まちづくりについて学びたい方はぜひ社会工学学位プログラムを受験してみてください!
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
一井 直人さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
サービス工学学位プログラムへ進学した理由は2つあります。1つ目は企業・自治体と連携する機会が多く、最新の社会ニーズを学ぶことができるからです。毎回の授業内容の中には最新の社会情報が組み込まれていて、とても新鮮な気持ちで学ぶことができました。2つ目は研究を通じて社工の他選考の学生とコミュニケーションが活発であるためです。私は都市計画を専攻していましたが、経営工学や社会経済システムを背景とする学生とも活動することで価値観の幅が広がったように感じます。このような経験が出来るのも、筑波大学、特に社工は産官や他分野との連携が非常に強い組織であるためであると感じています。今、社会になにが求められているのかを知るという点ではとても素晴らしい環境で研究できると思います。
指導教員:大澤 義明 教授
所属研究室:都市計測実験室
川辺 怜さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
実践的な学びを深めたい、社会に出て活躍できる人材になりたいと思い、サービス工学学位プログラムに進学しました。
熱心で人間味溢れる先生方からのご講義、研究のご指導、また個性と実力を兼ね備えた周りの学生に刺激を受けながらのグループワークや研究の時間は、「つくばのサービス工学」でしか得られない特別なものだと思います。
修士論文では、我々の生活に身近な”上水道事業”を今後どうすべきかについて、データを用いて研究しました。ただ研究をするのでなく、3つの自治体と連携しながらデータ分析を行い、最終的にはその成果を自治体に還元する、という貴重な経験をさせてもらいました。
この環境で学べた2年間は私の財産です。
あなたもぜひ「つくばのサービス工学」へ!
指導教員:大澤 義明 教授
所属研究室:都市計測実験室
芳賀 慎也さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
学部時代からのブロックチェーンに関する研究を続ける上で,情報セキュリティに関するリスクなどを体系的に学ぶことができるリスク・レジリエンス工学学位プログラムに進学しました.この学位プログラムでは,交通や災害,情報セキュリティなどの多くの分野の学生が集まり,共同で演習を行う授業があります.そこで,様々な視点からリスクについて考えることができたのは非常に良い経験になりました.また,授業を通して得た知見は、自分の研究に役立てるだけでなく、普段の生活の中でもリスクについて考える機会が増え、多くのプラス面があることを実感しています.
リスクについて考える力はこれからの社会を生きる上で必須となると感じるので,リスク・レジリエンス工学学位プログラムで学んで見ませんか.
指導教員:面 和成 教授
所属研究室:暗号情報セキュリティ研究室 面研究室
雨坂 宇宙さん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
私はこれまで、音を信号として利用し、物体や人体の状態・動作などを認識し、ユーザの生活をサポートするようなシステムを開発する「アクティブ音響センシングとウェアラブルコンピューティング」という分野に関する研究を行ってきました。この研究室を選んだ理由も、自分の研究分野に関わる研究が活発に行われていたためです。結果として、多くのことを本学で学ぶことができました。
本学では、様々な情報科学に関する研究が行われており、学生をサポートする体制や環境も非常に充実しています。本学に入れば、やりたいことが分からない人はやりたいことが見つかるでしょう。やりたいことがある人は、思う存分に、それに没頭できるでしょう。ぜひ、本学でみなさんの可能性を切り拓いてください。
指導教員:志築 文太郎 教授
所属研究室:インタラクティブプログラミング研究室
礒本 俊弥さん(情報理工学位プログラム 博士後期課程修了)
研究室では、センサから人間の意図を推定技術の開発・入力インタフェースを開発する研究を行っています。進学する際の懸念点の9割以上は経済支援に関してでしたが、大学の制度・外部申請などの支援が充実していることもあり、困ることありませんでした。(運悪くコロナでなかなか海外学会など参加する機会が少なかったですが)例えば国際会議参加支援もありと、さまざまな経験ができると思います。また、ほどよく田舎で住みやすいけど、東京へのアクセスが良く学会参加、インターン参加、就活を行いやすいという観点からも筑波大学だからこそ、充実した学生生活を送れたと思います。筑波大学は、研究やインターンなど頑張ろうと思えばいくらでも頑張れて、疲れたらゆったりすることもできる素晴らしい環境だと思います。
指導教員:志築 文太郎 教授
所属研究室:インタラクティブプログラミング研究室
中川 恒二さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
私は,健康であり続けることが自然とできる社会の実現に貢献したいという想いがあり,人の様々な生理情報を非接触で計測する手法について研究しています.この研究を推進するためには,計測手法に関する工学的知識だけではなく,計測対象の生理学的特性や光学的特性などを考慮した計測システムの開発が必要でした.このような学際的な研究を行うにあたり,人・AIロボット・情報系が複合融合した新領域であるサイバニクス分野を世界で牽引する研究室に進みました.博士前期・後期課程の5年間にわたる研究活動で,工学的な知識や開発の技術,論文や申請書の書き方,人を対象とする実験へ取り組む姿勢といった様々な面で包括的に指導していただいただけでなく,様々な最新の装置や加工機といった充実した開発環境などに支えられ研究を遂行することができました.また,指導教員の先生方と研究に関する議論を繰り返す中で,研究の枠を超えて社会全体に対する考え方も培われ,工学者として,さらには一人の人間として社会にどのように貢献していきたいか少しずつ明確になっていきました.研究活動だけではなく,指導教員の先生方と関わることができる時間は学生生活の中でもかけがえのないものであり,貴重な財産になると思います.皆さんも熱意をもって挑戦されることを応援しています.
指導教員:山海 嘉之 教授
所属研究室:サイバニクス研究室
樋口 永祐さん(知能機能システム学位プログラム 博士前期課程修了)
私は現在所属している機械システム研究室の「非線形を利用した振動制御」というテーマに関心を持ち、知能機能システム学位プログラムに進学しました。入学後から現在まで、解析的な難しさから避けられることの多い非線形を逆に利用することの面白さを感じながら研究を行ってきました。大学院で最先端の研究をしようとすると、大学で学んだ数学や物理の深い理解やそれ以上の知識が研究を進めるうえで重要となります。これらの知識を自分一人で補うことは難しいのですが、この学位プログラムでは大学と大学院レベルの数学の橋渡しとなる科目が必修で、より専門的かつ深い内容も選択科目で用意されています。また、質問に対して丁寧に教えてくださる先生も多くいらっしゃる点も研究活動の中でとても大きなメリットであると思います。
指導教員:藪野 浩司 教授
所属研究室:機械システム研究室
王 瑞祥さん(構造エネルギー工学専攻 博士後期課程修了)
私は構造エネルギー工学専攻の博士後期課程に在籍しており、新型水電解による水素製造技術について研究しています。毎日実験を中心とした生活をしているが、研究力と問題解決力の成長を実感してとても楽しかったです。2020年から、コロナの影響で生活と研究と両方とも大変でしたが、システム情報工学研究群から色んな支援を受けて、無事で学位を取れるようになりました。とても感謝しています。システム情報工学研究群は研究しやすい、成長しやすい環境を作っていると思うので、是非本研究群で学ぶことをお勧めします。
指導教員:石田 政義 教授
所属研究室:エネルギー変換研究室
SYLL AMADOU SAKHIRさん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士後期課程修了)
私は、構造エネルギー工学学位プログラムに入学し、鉄筋腐食によるひび割れを有する鉄筋コンクリート部材の性能劣化を解明する研究に携わりました。鉄筋が腐食すると、腐食生成物を析出して体積膨張を起こし、コンクリートにひび割れを発生させます。従来、この現象を実験的に再現させるためには、暴露実験や、鉄筋に強制的に通電させる電食実験が行われています。しかし、これらの実験方法では数ヶ月~数年の期間を要したり、意図したような劣化が得られないことがあります。この現象を数日間で模擬できる実験技術を開発し、鉄筋腐食膨張によりひび割れが発生したコンクリートの性能を系統的に調べてきました。
筑波大学は実験設備や計測機器が充実しており、研究にとても良い環境だと思います。工学を構成する幅広い領域において、分野を代表される教員が多く在籍されており、領域を横断した交流も盛んです。是非、ご入学を検討してみてください。
指導教員:金久保 利之 教授
所属研究室:建築構造研究室(金久保研究室)
加賀見 俊介さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は元々ものづくり全般に関心がありましたが、大学(筑波大学工学システム学類)での授業や大学院での研究が予想以上に楽しく、研究やアカデミックの世界に興味を持ち、修了後の進路でも研究職を選ぶ程になりました。私が所属する構造エネルギー学位プログラムでは、構造力学や流体力学をはじめ多様な研究が行われており、最近では、これらの分野とAI・機械学習といった最新技術を組み合わせた研究も盛んに行われている印象です。学位プログラムの魅力として、先生方が非常に親身かつフレキシブルにご指導をして下さります。自分の指導教員の先生はもちろん、他の研究室の先生であっても、修了後の進路相談や、場合によっては研究予算等の申請書の添削もして頂けます。
指導教員:金川 哲也 准教授
所属研究室:理論混相流体力学研究室
川目 拓磨さん(構造エネルギー工学学位プログラム 博士前期課程修了)
「機械工学に限らず,幅広い工学の知識を身に着けたい。」
そう思い,筑波大学の工学系へと進学しました。大学院では専門の流体の他に,固体力学や信頼性工学なども学び,幅広い知識を身に着けることができました。本学位プログラムでは各々の専門に関わらず固体,流体,電気,構造などを学ぶことができ,分野を横断した学びを得ることができます。
研究室では,「気泡を含む水中での超音波の伝播の様相」について取り組みました。これはすぐに人々の生活に影響を与える研究ではありませんが,応用研究のもととなる基礎研究です。私は,このような基礎研究は大学だからこそできる研究であると思います。
皆さんも研究学園都市つくばで,実りのある研究生活を送りませんか。