知能機能システム
研究群紹介
Messages from PhD and PhD candidates 2022 Vol.4 坂田 崚真 氏(知能機能システム学位プログラム)
今回は、「Messages from PhD and PhD candidates 2022」と題し、博士後期課程の現役学生・修了生に進学の経緯やご自身の研究、今後の展望などについてお話を伺います。
シリーズ4回目は、知能機能システム学位プログラム 知能ロボット研究室で、坪内孝司教授ご指導のもと、移動ロボットを用いて大小様々な大きさの荷物を運搬できるようなシステムの開発に取り組む、坂田 崚真(さかた りょうま)さんにご登場いただきました。
まずは、博士後期課程への進学を決めた理由を教えてください。
現在、ペッパー君やspotと言った人と関わりを持つロボットが少しずつ開発されてきてはいますが、その性能はまだまだ我々人間が期待しているようなレベルには到達できていません。そこで私は、人がいる環境下でも平然と行動している、人と当たり前のように共存しているようなロボットの開発に携わりたいと考えており、その際に国外の企業も視野に入れたいと考えていました。その旨を指導教員と相談した際に、国外も視野に入れるのであれば博士号を持っていないとあまり相手にされないと知ったためです。
博士後期課程への進学を視野に入れた時期はいつでしたか?また、進学に向けてどのような準備をされたか、教えてください。
視野に入れた時期は博士前期課程に入ったときから意識はしていましたが、自分のやりたいことをやるために博士まで行く必要があるのか悩んでおり、指導教員に相談していました。そのため、実際に進学を決めた時期はM1の12月頃になります。そこからはまず研究成果を上げることを第一に取り組んでいました。
現在の研究テーマの概要を教えていただけますか?
複数の台車のような移動ロボットを用いて大小様々な大きさの荷物を運搬できるようなシステムの開発を行っています。
このテーマに関心を持つきっかけとなった出来事や経験があれば、教えてください。
私が学部時代に所属していた研究室では移動ロボットが一台しかありませんでした。そのため研究内容も限られており、私はその中でも、人がいる環境下でロボットをどのように動かせば良いのかという問題に取り組んでいました。
その後、修士課程から現在の研究室に移ることとなり、研究室にあるロボットの数の多さから、複数台のロボットによる協調動作によってできることはなんだろうと興味を持ち、その可能性に惹かれたことがきっかけです。
次に筑波大での学生生活についてお伺いします。普段、一週間をどのように過ごされていますか?
特に予定などがなければ土日関係なく昼頃に研究室に来てそこから9時頃まで研究室に滞在しています。それ以外の時間は一切研究関連のことはしていないです。(家では何もやる気が起こらないため)そして、研究室にいる間の過ごし方としては、研究:4割、研究以外の技術的な取り組み(つくばチャレンジ):4割、休憩2割、ぐらいの配分で取り組んでいます。
現在、奨学金など、何らかの経済的な支援を利用されていますか?
利用しています。
学位取得後について、現時点で目標としていることがあればお聞かせください。
先ほどと同様になりますが、人とロボットが当たり前のように同じ空間で生活している。そんなロボットが開発できるような企業への就職を考えています。
最後に、博士後期課程への進学を考えている、もしくは今迷っている方々にメッセージをお願いします。
私は、博士課程に行かないと道が開きにくい(アカデミックに残りたい、産総研等の研究所への就職をしたい)等があれば進学を検討すれば良いと思っています。逆に一度大手の企業で働いておきたい等の思いがあれば、今の段階では修士で就職して、後々博士号が必要になったときに社会人博士として戻ってくるのも一つの手だと思います。(社会人博士は仕事と両立しないといけないためかなり厳しいかもしれませんが)