研究群
研究群紹介

2021年度研究群長表彰受賞者からのメッセージ
システム情報工学研究群(システム情報工学研究科)では、在学中、研究や課外活動で特に優れた成果を修めた学生に、研究群長(研究科長)表彰を行っています。このたび、2021年度研究群長表彰を受賞した学生のうち、以下の8名の方々に、システム情報工学研究群の受験・入学をお考えの皆様に向けて、メッセージを寄せていただきました。
・清水 宏樹さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・髙橋 粋さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・幸坂 麻琴さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・石橋 拓海さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・髙山 雄太さん(情報理工学位プログラム 博士前期課程修了)
・大木 美加さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
・嘎日 瑪蓋さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
・藤原 広太さん(構造エネルギー工学専攻 博士後期課程修了)
清水 宏樹さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
幼いころから建物や街、地図が好きで都市計画を学べる筑波大学に進学しました。大学院では都市計画の歴史や制度を学ぶだけでなく、実際のまちづくりに携わる方々の講演や、学生同士でのグループワークなど自らの視野を広げてくれる授業が多くあります。また、統計データの活用・数理的な解析手法を学ぶことでより大局的な視点が得られるのも本大学院の魅力だと思います。自分自身は、こうした授業を通じて人口減少社会を見据えたまちづくりに関心を持ち、学部では「都市の老い」を、大学院では仏・パリで推進される「15-minute city」をテーマとして研究に取り組みました。研究学園都市として造られたつくばは街全体が貴重な学びの場です。ぜひ筑波大学で都市計画を学んでみてはいかがでしょうか。
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
髙橋 粋さん(社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は社会工学類から社会工学学位プログラムへ進学し、マーケットデザインに関する理論研究に取り組んでいます。本学位プログラムにおける学問と現実の社会との距離は非常に近く、双方向のアプローチを経験することで実践的な学びを得ることができました。例えば講義では、知識を身につけるだけでなく社会への活用方法とその影響まで併せて考えることが要求されます。また、研究では実際に特定の市場が抱える課題を分析することで新たな理論結果を導出し、それらを課題解決に利用するための具体的な手法を提案しました。知識を社会へ還元し、社会の分析から新たな知識を得ることによって社会に対する見方や考え方、学びへの姿勢が変化し視野を広げられたと思います。
指導教員:阿武 秀和 助教
所属研究室:阿武研究室
幸坂 麻琴さん(サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
異なる専攻で学んできた学生とのグループワークや、実践的な課題に取り組める授業に魅力を感じサービス工学学位プログラムに進学しました。サービス工学の授業では、企業から与えられた課題に対して分析を行い施策の提案を行います。学生それぞれの強みを活かしながら課題解決に取り組むという、実践的な経験が得られました。修士論文では、夕日観賞に適した地域の条件を明らかにし、共同研究先である北海道天塩町に研究成果を報告しました。サービス工学での修士論文は、共同研究を行う企業や自治体を決めて研究に取り組むため、研究を実社会に還元することができます。企業や自治体との交流が多く、サービス工学では視野を広げることができる貴重な環境だと思います。
指導教員:大澤 義明 教授
所属研究室:都市計測実験室
石橋 拓海さん(リスク・レジリエンス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は他大学で都市工学を学んでいく中で,都市と交通そして人々の行動に関心が湧き,さらに専門的に学びたいと考えて大学院から筑波大学に入学しました.筑波大学のシステム情報工学研究群には,日本を代表する都市計画系の様々な専門家が数多く在籍しており,専門性を高める上で非常に良い環境でした.また,私の所属している公共心理研究室は政策・実践に貢献する研究を目指しており,この点も私にとっては大きな魅力の一つでした.
実際に入学してみると,多様な分野の人や留学生と関わることが多く,様々な刺激を受けることができ,自身の視野を広げられたことは大変良かったと感じています.進路を考える上では,OBOGに懇切丁寧な方々が多いことも魅力の一つであると思います.
指導教員:谷口 綾子 教授
所属研究室:公共心理研究室
髙山 雄太さん(情報理工学位プログラム 博士前期課程修了)
本学では幅広い情報工学の知識を学ぶことが出来ました。私は入学の時点では、周りと比べて技術力や専門知識があるとは言えないレベルからのスタートでした。しかし、授業やインターンシップ、研究活動など筑波大学の学びの環境のおかげでステップアップすることができました。
私は表計算ソフトを空中のハンドジェスチャで操作する手法について研究してきました。Microsoft Office Excel やGoogle Sheetsに代表される表計算ソフトは基本的にメニューやショートカットキーによって操作しますが、もっと初心者でも使いやすい、直感的な操作方法はないかと考えました。実際にアプリケーションを開発し、参加者を募った実験によって、手法の有効性を証明することは楽しくもあり、新たに見つかる疑問点は次へのモチベーションとなりました。
本学位プログラムには、一括りに情報学といっても皆さんの想像以上に幅広い研究分野があります。自分の「知りたいこと」、「実現したいこと」を目指して探求しましょう。
指導教員:高橋 伸 准教授
所属研究室:インタラクティブプログラミング研究室
大木 美加さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
今や人生100年時代。「何事も始めるのに遅いことはないだろう。」そう楽観的に思ったことが、社会人特別選抜枠受験のきっかけです。大規模床面投影を用いて子どもたちの行動を支援する「ミライの体育館®」という研究に携わり、大勢の学生からの刺激や、大学から多くのご指導をいただきました。学位取得は、皆さまの激励、ご支援なしでは為し得なかったことで、そのような環境に恵まれたことに深く感謝しております。未来の社会を創造する最先端の学際研究を通じ、微力ながらこの研究に携わっている自覚と責任も感じることができました。今後も、人と機械のインタラクションが豊かになる技術の提供により、快適で笑顔に満ちた生活を送れる社会を目指し、精進して参りたいと思います。
指導教員:鈴木 健嗣 教授
所属研究室:人工知能研究室
嘎日 瑪蓋さん(知能機能システム学位プログラム 博士後期課程修了)
研究力育成を重視する筑波大学では、実験環境が優れているため、自分がやりたい専門的な分野の研究に没頭できます。研究内容として、私は3次元位置を正確に把握できなければ実現できない用途への応用を目指して、複数人用高精細な裸眼立体ディスプレイの実現を目標としています。当時研究室で見学した際に、裸眼立体ディスプレイを見て感動したことがこのテーマを選んだきっかけです。筑波大学の魅力は、豊かな自然環境となっていますので、勉強や研究で疲れた際、校内を散歩しながらリフレッシュが可能です。また、周辺には繁華街がないため、勉強や研究に集中しやすい環境で非常にありがたいです。
指導教員:掛谷 英紀 准教授
所属研究室:視覚メディア研究室
藤原 広太さん(構造エネルギー工学専攻 博士後期課程修了)
私は、構造エネルギー工学専攻 (現 構造エネルギー工学学位プログラム)に入学し、原子力発電所事故時における熱流動現象を解明する研究に携わりました。福島第一原子力発電所の事故以降、リスク情報を加味した規性基準の見直しが世界各国で進められており、事故解析モデルの信頼性向上が求められています。このように、実社会において今まさに求められている問題に取り組むことができることが、本学位プログラムで行う研究の大きな特徴です。また、変わりゆく社会のニーズに対応するため、カリキュラムについても非常に充実しています。流体を例にとると、流体の基礎理論から、数値解析や流体計測といったツールの紹介、更には原子力安全や発電技術、防災など、実応用に携わる現役の研究者からお話を伺う機会が多く設けられてました。
流体に限らず、固体・構造、電気・エネルギー、環境など、工学を構成する幅広い領域において、分野を代表される教員が多く在籍されており、領域を横断した交流も盛んです。きっと、ここでしかできない研究が皆様を待っています。是非、ご入学を検討してみてください。