NEWS

知能機能システム

研究群紹介

Messages from PhD and PhD candidates 2021 Vol.4 峯岸 朋弥 氏(知能機能システム学位プログラム)

システム情報工学研究群(通称:シス情)では、在学生や社会で活躍するOB・OGの皆さんへのインタビューを行っています。
今回は、「Messages from PhD and PhD candidates 2021」と題し、博士後期課程の現役学生・修了生に進学の経緯やご自身の研究、今後の展望などについてお話を伺います。
シリーズ4回目は、遠隔アバターを用いて非接触での円滑なコミュニケーション方法について研究する、知能機能システム学位プログラムの峯岸さんにご登場いただきました。

 

まずは、峯岸さんが博士後期課程への進学を決めた理由を教えてください。

所属する研究室で研究を続けたいと思ったためです。所属するヒューマンエージェントインタラクション研究室では、学際的な研究を盛んに行っています。私も一員として実際に研究を進めていくうえで、自分にしか体験できないことを追求できる面白さを感じることができました。正直、就職することも悩みましたが、博士後期課程で経験を積み思考を深めることを続けたいと考え、進学を決意しました。

 

後期課程への進学を視野に入れた時期はいつでしたか?また、進学に向けてどのような準備をされたか、教えてください。

就活を始めた時期(博士前期1年 12月~1月頃)から視野に入れました。就職することと迷いがあったため、どちらも選べるよう同時進行させていました。
進学に向けて、博士後期課程でも困らぬよう、経済支援(外部・学内)を調査・応募しました。

 

峯岸さんの現在の研究テーマについて教えていただけますか?

COVID-19の影響により、オンラインによる非接触な情報伝達の需要が、教育をはじめとした分野で増しています。非接触ながらも対面でコミュニケーションを行っているように感じさせる方法として、遠隔者がテレプレゼンスロボットなどを操作し(遠隔アバターと呼ぶ)、これと人が会話する方法が研究されています。遠隔アバターを用いたほうが遠隔者の存在感が高く、会話が途切れづらいことが示されていますが、問題点として、人は、人と対面で会話したときよりも遠隔アバターと会話したほうが、会話へ集中せず、情報が伝達しづらいことが挙げられます。そのため、何らかの方法で遠隔操作者の情報伝達負荷を下げる必要があり、この方法を探っています。


図1 裸眼立体視ディスプレイに表示される遠隔アバター

図2 実験環境の様子(遠隔アバターによる物理的な動きがなくても人から遠ざかってもらえる)

 

このテーマに関心を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

博士前期に在籍していた際のテーマは、人とバーチャルロボットヘッドの対人距離に関する研究を行っていました。研究から、立体的に表示されたバーチャルロボットヘッドと人の間には、コミュニケーションにおける対人距離が適用されることを示すことができました。この研究から、人がバーチャルロボットを操作することを考え始めました。人が遠隔操作するバーチャルロボットを使ったコミュニケーション研究をしたいと考え、研究テーマを決めました。

 

次に筑波大での学生生活についてお伺いします。普段、一週間をどのように過ごされていますか?

最近はCOVID-19感染予防対策から、極力登校日を少なくしています。よって、自宅から研究室のPCへアクセスし、遠隔で研究を行っていることが多いです。研究では、裸眼立体視ディスプレイに表示できるデジタルパペット人形を作成しているため、自宅からプログラムを実装し、ゼミがある水曜日など大学で用事がある日に合わせて登校し、実際に動かしてみる等調整を行っています。ゼミは水曜日にあり、研究の進捗や気になっている研究などをメンバーと共有し、議論を行います。
講義は必修のみ履修しているため、ほぼ拘束されていません。これにより研究に専念でき、大変ありがたく思っています。自由時間には趣味のドライブに出かけることが多いです。最近はCOVIDもあることから、少し遠出しても車から降りないドライブを楽しんでいます。

 

現在、奨学金など、何らかの経済的な支援を利用されていますか?

10月から授業料免除のRA任用を頂きました。

 

学位取得後について、現時点で目標としていることがあればお聞かせください。

大学でヒューマンエージェントインタラクション研究を続けたいと考えています。少子高齢化が進む日本では、将来人手不足のために1人が同時に2つ以上のタスクを同時に行わなければならない場面が存在するかもしれません。複数の人が同時に複数台を遠隔操作するロボットやアバターがあれば、この問題を解決できる可能性があります。私は誰でも1人を拡張できるロボットやアバターを開発することを目標に、日々研究を続けています。

 

最後に、博士後期課程への進学を考えている、もしくは今迷っている方々にメッセージをいただけますか?

進学か就職か悩んでいる方は、是非広い視野を持ち続け、様々なことへ挑戦することが良いと思います。進学するのか就職するのか、今すぐに決めなくてはならないものではありません。今のうちから博士進学相談会や、企業インターンシップなど、進学と就職の両方のイベントへ積極的に参加すれば、自分が将来何をしていたいのか明確になると思います。みんなが就職するから就職する、なんとなく進学する、というように、自分の中で将来何をしたいから今何を優先すべきなのか明確にしていなければ、数年後、やっぱり進学 / 就職しておけばよかった、と後悔すると思います。進学のための活動と就活の同時進行は大変だとは思いますが、自分を見つめ直す良いきっかけになると思います。何か不安があったら、私にお声掛けください。

 

関連リンク