研究群
研究群紹介
2020年度研究科長表彰受賞者からのメッセージ
システム情報工学研究群(システム情報工学研究科)では、在学中、研究や課外活動で特に優れた成果を修めた学生に、研究群長(研究科長)表彰を行っています。このたび、2020年度研究科長表彰を受賞した学生のうち、以下の9名の方々に、システム情報工学研究群の受験・入学をお考えの皆様に向けて、メッセージを寄せていただきました。
・岡野 圭吾さん(社会工学専攻 社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・森本 瑛士さん(社会工学専攻 社会工学学位プログラム 博士後期課程修了)
・石渡 崇晶さん(社会工学専攻 サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
・真次 彰平さん(コンピュータサイエンス専攻 博士前期課程修了)
・高田 崚介さん(コンピュータサイエンス専攻 博士後期課程修了)
・浦崎 新八郎さん(知能機能システム専攻 博士前期課程修了)
・笠井 勇希さん(知能機能システム専攻 博士前期課程修了)
・亀井 陸史さん(構造エネルギー工学専攻 博士前期課程修了)
・須永 大揮さん(構造エネルギー工学専攻 博士前期課程修了)
岡野 圭吾さん(社会工学専攻 社会工学学位プログラム 博士前期課程修了)
私は社会工学類を卒業後、社会工学専攻(社会工学学位プログラム)に進学しました。大学院では、学部と比較してより実践的な力を身に付ける機会が多くあります。例えば、授業ではグループワークを行うことも多く、単に知識を習得するだけでなく、得た知識をもとにいかに活かすかといった、自ら思考し実践する力が求められます。また、大学内での学びに閉じず実社会とのつながりが多いことも魅力の一つだと感じます。例えば、官公庁や民間企業などで働く方々から、各分野の最新の課題や取り組みを学ぶ授業や、実際の地域課題を解決するワークショップなどを経験しました。これらを通して得られる学び・力は、きっと将来役に立つものとなると思います。
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
森本 瑛士さん(社会工学専攻 社会工学学位プログラム 博士後期課程修了)
私は以前より地球環境の持続性に関心があり,都市全体の未来を考えること(計画・マネジメント)に携わりたいと考えていました.そこで都市計画分野の中でも私の希望する分野の専門家がいた研究室を選びました.“つくばの社工”では都市計画について様々な視点から授業や指導を受けられることも選んだ理由の一つです.後は入学後に気付いたことですが,留学生が多く,グループワークも多いので,様々な考え方をもつ同期や先輩・後輩と触れ合い,視野を広げられたことが良かったと感じました.そこで出来た気の置けない友人は生涯の友になるのだろうと思っています.また,面倒見のよい卒業・修了生が多いので,就職活動の際にOBOG訪問がしやすいのも魅力的だと思います.
指導教員:谷口 守 教授
所属研究室:近未来計画学研究室
石渡 崇晶さん(社会工学専攻 サービス工学学位プログラム 博士前期課程修了)
グループワークや産官学連携研究を通じた実践的な学びを求め、サービス工学学位プログラムに進学しました。大学院の授業では3,4人のチームを組み、店舗の位置情報を用いた商圏分析や、情報技術を用いたマーケティング施策の提案などを行いました。修士論文では、新型コロナウイルス感染予防行動を規定する心理プロセスについての研究しました。その際、小売店の従業員と一般消費者の差異を検討するべく、小売業界の方々と共同研究を行った経験が役に立ちました。本学位プログラムの魅力は、実業界・学術界で活躍する多くの方々や、様々な志を持つ多くの友人たちと深く関わりながら成長できる環境が整っていることです。皆さまのご入学を心からお待ちしております!
指導教員:上市 秀雄 准教授
所属研究室:認知・社会心理学研究室
真次 彰平さん(コンピュータサイエンス専攻 博士前期課程修了)
私がコンピュータサイエンス専攻を選んだ理由は,高度なアルゴリズムに関する探求,およびそのさらなる発明に関心があったためです.現在の研究テーマは大規模グラフ上の高速な探索アルゴリズムの開発です.高専・学群生時代に培った問題解決能力を活かし,日々研究に従事しています.本専攻ではコンピュータサイエンンス全般の広域な専門的知識を学ぶことができ,自身の研究テーマに関連する論文を読む際には“多少専門外の知識を要する文脈であっても,講義で聞き覚えのあるおかげでスムーズに読める”という経験が非常に多く,自身の研究活動に講義で得た知識が貢献していることを実感します.
指導教員:塩川 浩昭 准教授
所属研究室:北川・天笠データ工学研究室
高田 崚介さん(コンピュータサイエンス専攻 博士後期課程修了)
私は中学卒業後,高専というところで専攻科課程まで進み学士号を取得し,その後筑波大学大学院に入学し博士課程を修了しました.本学を選んだ理由は,友人とオープンキャンパスで本学に来校し,その際に自分のやりたい研究分野に完全にマッチした研究室(現研究室)を見つけたためです.
(ちなみに2021年度からは母校の高専の教壇に立つことになりました.)
私が現在の研究分野(HCI:ヒューマンコンピュータインタラクション)に興味を持ったのは,高専2年生の時にHCI研究をされている博士課程の方が非常勤講師として授業をしており,その合間の雑談に興味を持ったことがきっかけでした.その後,自分の卒業研究等でHCI研究を始め,今に至ります.
本学に入学したことは,これまでの中で最も良い選択だったなと思っております.研究を含め,起業,コンテスト,未踏,国内外への研究インターンなど様々な経験を積むことができました.本学には意欲のある学生を支える人と環境が揃っていると思います.また,私の知る限り,日本でも有数の意欲のある学生が多い大学だと思います.新たに筑波大学を志望・入学される方々には,是非筑波大学を最大限活用し,先輩や同期に刺激を受けながら,対外的に成果を披露する機会を作っていただきたいと思います.
ご活躍を心より期待しております.頑張れ!
指導教員:志築 文太郎 教授
所属研究室:IPLAB
浦崎 新八郎さん(知能機能システム専攻 博士前期課程修了)
大学院は、多くの場合、系統的な知識の蓄積に専念できる最後の機会だと言われるため、研究成果を出すことではなく、得られる学びに目的を置くのが良い選択です。こう考えて、本質的な数学と力学の学修、そしてその活用に力点を置いた研究室を志望しました。ここには、幅広く、そして奥深い学びを授けてくれるカリキュラムがあり、外部院生であっても安心して研究に取り組めます。僕は非線形ダイナミクスを用いた計測理論について研究を行い、在学中に二報の査読付国際誌に採録されることができました。学ぶために研究を行うと、躊躇なく「一歩目」を踏み出せ、ひとりでに研究が進み、思いもよらなかった成果を出すことができました。この実り多き2年間を生かし、これからも努力を続けていきます。
指導教員:藪野 浩司 教授
所属研究室:機械システム研究室
笠井 勇希さん(知能機能システム専攻 博士前期課程修了)
システム情報工学研究科の特長やメリットとして私が感じたことは,大学周辺の研究機関と協働しやすいことです.大学の周辺に国や企業の研究機関が多いため,これらの機関と共同で研究を行いやすい環境だと思っています.私の所属研究室ではMEMSを用いたセンサの研究を行っていますが,MEMSの製作に関するノウハウは持っていないため,産総研のMEMSの専門家の研究者の方に協力をしていただき,製作方法を教えていただきながら,実験で使用するMEMSを製作しています.学内だけでは行えない研究を外部の専門家の協力を得て実現できることや,それを通して自分の専門外の知識を得られたことは自分にとってメリットだったと思います.
指導教員:藪野 浩司 教授
所属研究室:機械システム研究室
亀井 陸史さん(構造エネルギー工学専攻 博士前期課程修了)
私は学群4年生から金川研究室で流体力学の基礎的な理論研究に取り組みました。筑波大学の魅力は多様な専門性だと思います。例えば、私の所属する構造エネルギー工学専攻は、機械工学以外にも、電気や土木などの非常に多様な専門分野の先生がいらっしゃいます。そのため、流体力学を機械工学と土木工学の両観点から学ぶことができたり、機械系でありながら電気系の講義を取ることができます。このように、分野横断的な学びの機会が用意されている点が、構造エネルギー工学専攻そしてシステム情報工学研究科の魅力なのではないかと思いました。さらに博士前期課程修了後のキャリアについて深く知り考える講演会なども開催されており、目の前の学生生活だけでなく、将来を見据える機会が多く提供されています。
指導教員:金川 哲也 助教
所属研究室:金川研究室
須永 大揮さん(構造エネルギー工学専攻 博士前期課程修了)
私は筑波大学の工学システム学類を卒業後、そのまま現在の研究科・専攻に進学しました。学類4年次から、鉄筋コンクリート構造を専門に扱う建築構造研究室に所属しています。そこで主に、コンクリートに短繊維を混入させて地震時のひび割れ幅をコントロールする手法を研究しています。実際に建築部材を想定した試験体を作製して加力実験を実施するとともに、力学モデルに基づく解析的検討を行っています。筑波大学は実験設備や計測機器が充実しており、研究にとても良い環境だと思います。一方授業では、建築構造や地震動をはじめ、材料、地盤、都市計画、さらには環境やエネルギーなど、専門に関連する幅広い分野の知識・考え方を学ぶことができるため、大きな魅力だと感じています。