情報理工
研究群紹介

シス情在学生/OB・OGインタビュー企画第2弾 Vol.2 礒本 俊弥さん(情報理工学位プログラム)
システム情報工学研究群(通称:シス情)では、在学生や社会で活躍するOB・OGへのインタビュー企画を行っています。
第2弾の今回は、2020年11月18日(水)開催予定の博士後期課程進学説明会 とタイアップし、博士後期課程の現役学生・OBに進学の経緯やご自身の研究などについてお話を伺います。
第2回目は、情報理工学位プログラムで、スマホ・コンピュータ等情報端末への「視線入力」という新たな操作手法を確立すべく研究を行っている礒本 俊弥さんにご登場いただきました。
まずは、礒本さんが博士後期課程への進学を決めた理由を教えてください。
学部から続けている研究を更に深く追求したくなったためです.研究職での就職も考えていましたが,自分のやりたい研究を続けるためには就職ではなく,博士後期課程へ進学がもっとも可能性が高いと感じたためです.また,システム情報工学研究群の経済支援制度が充実していることも,進学への不安要素を取り除くという点においては,進学を決めた理由の1つです.
後期課程への進学を視野に入れた時期はいつでしたか?また、進学に向けてどのような準備をされたか、教えてください。
修士1年の10月頃から少しずつ考え始め,実際に決めたのは修士1年の1月頃でした.進学に向けては,指導教員や両親,先輩,友人に相談し不安事項を取り除きつつ,修士2年5月の日本学術振興会特別研究員DC1への申請に向けた準備を行いました.その後,システム情報工学研究群の内部進学制度への受験や,研究助成,給付型奨学金への申請を行いました.
礒本さんの現在の研究テーマについて教えていただけますか?
スマートフォンやコンピュータを始めとした情報端末への視線入力を可能とするための研究を行っています.視線入力により,手を使わずに情報端末を見ることだけで操作可能となります.しかし,本来は周囲の情報を得るために視線を動かすため,操作を行うためかそうではないかを判別することが難しいです.この判別を正確に行い,マウスやタッチパネルに続く操作手法として確立することが研究テーマです.

スマホ・コンピュータ等の新たな操作方法の確立に関心を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
自分が研究しているヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)分野は,研究の概要がわかるデモ動画がYoutube上にアップロードされていることが多く,動画を見ていて,楽しそうだなと思ったことがきっかけです.HCI分野の技術はSF映画などではすでに実現している技術なことが多く,視線入力もしかり,こういった技術を実現できることに魅力を感じたことがきっかけです.
次に筑波大での学生生活についてお伺いします。普段、一週間をどのように過ごされていますか?
少なくとも週40時間(8時間×5日)は研究を行い週2日は休むよう心がけています.博士後期課程になって今は講義がないですが,研究をする時間とは別にゼミとTAが週8時間ぐらいあります.論文の締め切り前や,集中するときは,時間関係なく研究をするときもあります.自由時間は趣味のプロレス観戦やアメフト観戦をしていることが多いです.体調を崩さないように適度に休みながら自分のペースで研究をしています.
現在、奨学金など、何らかの経済的な支援を利用されていますか?
現在は,給付型奨学金の受給,研究助成の受給,クラウドファンディングの実施の経済支援を利用しています.また,2020年度前期の授業料は全額免除となりました.入学金は内部進学制度の活用により全額免除となりました.
学位取得後の進路について、現時点で目標としていることがあればお聞かせください。
学位取得後の進路について,研究職に就きたいとは思いますが,具体的なことまでは特に考えていません.今後学会参加やインターンシップなどの学外活動を通して,アカデミックに残るか企業へ就職するかを考えていこうと思います.現時点では,自分がやりたい研究をしっかり楽しみ,実績と経験と自信をつけることだけを考えています.
最後に、博士後期課程への進学を考えている、もしくは今迷っている方々にメッセージをいただけますか?
博士後期課程への進学を少しでも考えている場合は,すぐに指導教員(もしくは,進学をしたい先の教員)に相談をすることをおすすめします.もちろん就職しても研究をすることはでき,社会人博士という道もありますが,やりたい研究にもっとも熱中できるのは博士後期課程への進学だと思います.将来やお金のことが心配だとは思いますが,助成金や奨学金,大学院の支援制度など多くの選択肢はあるので,博士前期課程の早いうちから申請をする・慣れておくことをおすすめします.